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肩甲骨フォースカップル作用を理解してヨガ指導に活かす

ヨガ指導者向け
ヨガシカくん
ヨガシカくん

肩を動かす時って肩甲骨も動いてますよね?これってどんな感じで動いてるのですか?

串本先生
串本先生

肩を動かす時に働く作用が肩甲骨フォースカップル作用!これを知っていたらより効果的なヨガになるよ!

ヨガを指導する際、参加者に手を上げる動作を行ってもらう指示をすると何人か肩をすくめながら手を上げる人はいませんか?

指導時のティーチングとして「肩と耳の距離を離すように」、「首を長く伸ばすように」の言葉を選ぶと思うのですが、それでもやはり声かけだけでは修正できない参加者もいますよね?

それは肩甲骨フォースカップル作用のメカニズムが破綻しているかもしれません。

今回はそんな肩を動かす時に必要な肩甲骨フォースカップル作用について解説します。

肩甲骨フォースカップル作用ってなに?

手を上げる動作の際、上腕骨の動きと一緒に肩甲骨が動くようになります。この時の肩甲骨の動きは上方回旋と言うのですが、この肩甲骨上方回旋は主に3つの筋肉が連動して働くことで動作を遂行することができます。

その筋肉は僧帽筋上部僧帽筋下部前鋸筋です。

それぞれが手を上げる時にタイミングよく働くことで綺麗に円滑に動作を行うことができるのです。

肩甲骨フォースカップルモーションで例えられるのが回転ドアです。3枚あるドアを3人がバランスよく押して歩くことでドアが上手く回転します。1人でも強く押しすぎたら他の2人が追いつかず上手くドアは回転しません。

これと同じで3つの筋肉がそれぞれの役割をしっかりこなしてくれたら肩甲骨は綺麗に動き円滑に手を上げることができるのです。しかし、筋肉が上手く働かずにこのメカニズムが破綻すると冒頭で述べたように肩をすくめながら手を上げるようになってしまいます。

肩甲骨フォースカップル作用の修正

この肩甲骨フォースカップル作用のメカニズムが破綻している場合の修正アプローチは2つです。

僧帽筋下部を鍛える

まず1つ目は僧帽筋下部を鍛えることです。

僧帽筋下部の筋力が弱いと肩甲骨を下に引き下げることができず肩をすくめてしまいます。なので当然僧帽筋下部を鍛えれば修正できます。僧帽筋下部の鍛え方として1番手っ取り早いのが四つ這い位から片手を上げるエクササイズです。

これを何回も行い、綺麗に動作を行うことで自然と僧帽筋上部と下部の調和が取れてきます。注意点は肩をすくめず手を上げることですね。

胸椎伸展可動域を促通

2つ目は胸椎の伸展可動域を促通することです。

というのも肩甲骨下制すると同時に肩甲骨内転と胸椎伸展の動きも合わさります。まとめると肩甲骨内転下制と胸椎の伸展が動作として行われることで手を上げる時、特に手を上げ切る時にこの動きが入ります。

なので、猫背姿勢の人って手を上げるのが制限があります。

促通するアーサナとしては胸椎を伸展するコブラのポーズや東のストレッチなどが有効です。手を上げる時に肩をすくめる参加者が気になる場合に準備運動として取り入れてみてください。

まとめ

今回は肩甲骨フォースカップル作用について解説しました。

肩周りのアライメントを修正するのに知っておきたい作用です。ぜひ覚えて指導に活かしてみてください!

プロフィール
kushimotomisao

串本 操/ヨガ・ピラティスインストラクター広島県広島市出身。全米ヨガアライアンスRYT200 ポールスターマットピラティスインストラクターの資格を取得。
現在、広島市内の整形外科で勤務。「ヨガ・ピラティスのメソッド」と「15年以上実務から得た経験と知識」を活かした運動指導方法でリハビリ業務やグループレッスンをしています。保育園でのキッズヨガ、アスリートへのコンディショニングヨガ、高齢者向けのシニアヨガと転倒予防教室など老若男女問わずそれぞれのニーズに適した運動指導を得意としています

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