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腹圧を知ることでヨガの呼吸を極める

ヨガの効果
ヨガシカくん
ヨガシカくん

体幹のトレーニングを調べてたら「腹圧」っていう言葉を見かけます!腹圧ってのはなんですか?

串本先生
串本先生

腹圧は名前の通り「お腹の圧」のこと!腹圧を知っていたらより効果的なヨガになるよ!

ヨガやフィットネスをしている人や慢性的な腰痛に悩まれている人は、インターネットで目にしたことがある「腹圧」という言葉。この腹圧はヨガをする上で知っていて損をすることは絶対ありません。

なぜなら、ヨガの呼吸と腹圧は密接な関係にあるからです。今回はそんな腹圧について解説します。

腹圧とは

腹圧は文字通り「お腹の圧」のことを指します。身体、特に腰回りの体幹部はこの腹圧によって安定性を保っています。

まず、背骨と胸郭を思い浮かべてみてください。胸椎には肋骨が付着しており、肺や心臓を囲むようにできていますよね?しかし、腰椎には肋骨が付着していません。よく考えてみたらこれってとても不安定ですよね。だって腰椎の上には胸郭もあるし、頭部や上肢があります。これをだるま落としのよう積んでいる背骨の上でこれらを支えないといけないのでとても不安定なのです。

これでは腰椎は重みに耐えられず、動作は不安定になり、動作の中でストレスを受けてしまい、いつか腰痛を発症してしまうでしょう。そうならないために腰椎やお腹周りを安定させる腹圧が重要なのです。

腹圧をイメージするには大きなバルーンが良いでしょう。バルーンは中に入る空気によってパンパンに膨らんでいきます。この時、バルーンは均一に膨らんでいきます。空気が入ってパンパンになったバルーンに座っても萎むことはなく、安定して座ることが可能です。バルーン内の高い圧が支えてくれるからですね。

バルーンの圧が高いと象さんも乗れますね

もし、空気が少ししか入っていなくてヨボヨボのバルーンだとどうでしょう。人の重みに潰れてしまい、安定して座ることはできません。

腹圧も同じです。腹圧が高いと腰椎や胸郭、頭部をしっかり支えることができ、安定した動作が行え、腰痛などの障害も出ないでしょう。腹圧が低下していると不良姿勢になり、動作もスムーズに行えず、どこかに痛みが生じてしまうのです。だから、腹圧は非常に大事なのです。

腹圧を高めてくれる筋肉

腹圧を高める筋肉は腹横筋骨盤底筋群横隔膜多裂筋です。腹横筋はお腹周りを包むように走行している筋肉で、骨盤底筋群は骨盤の下、横隔膜は胸郭の下、多裂筋は腰部を走行しています。腹横筋が前面と側面、骨盤底筋群が下面、横隔膜が上面、多裂筋が後面を安定化していると言えばわかるでしょうか?

腹圧に関わる筋肉
腹圧に関わる筋肉

これはどこが欠けても腹圧は高まりません。穴が空いていると当然バルーン内の空気を抜けてしまい、ヨボヨボになってしまいます。腹圧も同じで一部が機能してないと腹圧による安定化は図れません。各筋肉が働かないといけないのです。

腹横筋と骨盤底筋群のペアと横隔膜と多裂筋のペアは違うとペアと拮抗する働きをします。なので1つの筋肉が機能してないとその影響で協同して働く筋や拮抗する筋の機能も併せて落ちてしまうのです。なのでどれ1つとして欠けていてはならないのです。

それぞれの筋肉が働く場面

まず、腹横筋はお腹を締める役割があります。それは腰痛の人が着用するコルセットのようにお腹周りを

締めて身体を安定させてくれます。ウディヤーナバンナをする時に腹横筋は目立って働くでしょう。骨盤底筋群は骨盤底に付着しており、骨盤の下から内臓を支えたり、排泄のコントロールする役割があります。骨盤底筋群が働く場面はムーラバンダをする時です

。多裂筋は小さな筋肉でありますが、脊柱を真っ直ぐに保ち安定化する役割があります。慢性的な腰痛に悩まれている人の多くはこの多裂筋が萎縮していると言われています。この多裂筋はどの場面と言わず、脊柱をニュートラルポジションで保つ時に常に働いています。呼吸をする時に背筋を正したり、木のポーズで脊柱を真っ直ぐにしながらバランスを保ったり… 常に脊柱を安定化するために働いています。

横隔膜は呼吸の吸気時に胸郭を拡張し、肺を膨らます時に働きます。完全呼吸法ウジャイ呼吸のような胸郭をしっかり拡張する呼吸法では横隔膜を使うことが重要になります。姿勢が悪かったり、腹直筋や腹斜筋が硬化していると横隔膜は使えなくなります。以上のことから腹圧を高める筋肉はヨガをしていたら自然に使われているのです。でも、腹圧のことを知っていたらヨガの時の意識も変わるはずです。

なので良い姿勢で良い呼吸をしていれば自ずと各筋肉が働き、腹圧が高まっていくのです

まとめ

今回、腹圧について解説しました。

腹圧は「お腹の圧」のことです。腹圧がしっかり入ることで背骨周りを安定させ良い姿勢が保てるようになります。ヨガで正しい姿勢、正しい呼吸を意識する事で腹圧は自然に入ってきます!

プロフィール
kushimotomisao

串本 操/ヨガ・ピラティスインストラクター広島県広島市出身。全米ヨガアライアンスRYT200 ポールスターマットピラティスインストラクターの資格を取得。
現在、広島市内の整形外科で勤務。「ヨガ・ピラティスのメソッド」と「15年以上実務から得た経験と知識」を活かした運動指導方法でリハビリ業務やグループレッスンをしています。保育園でのキッズヨガ、アスリートへのコンディショニングヨガ、高齢者向けのシニアヨガと転倒予防教室など老若男女問わずそれぞれのニーズに適した運動指導を得意としています

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