今回、ヨガ指導者の方に解説する筋肉は前鋸筋です!
では早速よろしくお願いします!
今回、ヨガ指導者なら知っておくべき筋肉の機能解剖学は前鋸筋です!前鋸筋は肩甲骨を安定させ肩を動かす大きな筋肉です!腹筋と連動して物を押す時に働きます!
前鋸筋の基礎知識
まずは教科書にも記載されている前鋸筋の基礎知識です。
前鋸筋の起始、停止、作用
前鋸筋を強化するポーズ
前鋸筋をストレッチするポーズ
前鋸筋の解説
前鋸筋は肋骨から肩甲骨にかけて付着している肩の筋肉です。読み方は「ぜんきょきん」と呼びます。鋸とは「のこぎり」のことで、前鋸筋はのこぎりのような形をしています。
主な役割は肩甲骨の外転と上方回旋です。肩甲骨の外転とは背骨から肩甲骨を引き離す動作のことを言います。なのでボクシングのようなパンチ動作で働くので『ボクサー筋』とも呼ばれています。日常生活では目の前の届くか届かないかわからない物を手を伸ばしてリーチ動作する時に前鋸筋が働きます。あとは上肢で身体を支えるようなプッシュ動作でも活躍します。
野球や砲丸投げのような投球動作があるスポーツでも働きます。前鋸筋は肩甲骨に付着しており、投球時の肩の土台として力を発揮します。これらのスポーツでは前鋸筋のトレーニングを重要視しています。前鋸筋のトレーニングはショルダーフロートやチェストプレスなどです。
前鋸筋は他の筋肉と共同して働く場面が多い筋肉でもあります。まずは僧帽筋です。肩甲骨を上方回旋する際に僧帽筋上部、僧帽筋下部、前鋸筋がそれぞれ適切なタイミングで働きます。そうすることで肩甲骨の上方回旋が円滑に行われるのです。これを肩甲骨フォースカップルと言います。
もし筋肉が上手く働かず適切なタイミングで収縮しないと肩甲骨の上方回旋は上手く行えず、肩関節が不安定になります。よくある例が手を挙げるときに肩をすくめながら挙げてしまう時ですね。これは前鋸筋が弱化している時に見られます。ちなみに前鋸筋が弱化している時のアライメントとして「肩甲骨のウインギング」があります。翼状肩甲骨とも言い、肩甲骨の内側がボコッと浮き上がって、天使の羽のような状態になっています。
次に外腹斜筋です。外腹斜筋は肋骨部分で前鋸筋と筋連結していると言われており、肩関節の動きに関係しています。研究では前鋸筋の筋活動が増加すると共に外腹斜筋も筋活動が増加するデータがあります。なのでシットアップの時にハンズアップしながら回旋動作を入れると前鋸筋と外腹斜筋の筋収縮が活発になります。
前鋸筋が働くアーサナは板のポーズやコブラのポーズのような手で床をプッシュするようなアーサナです。ここでポイントとして先ほど解説したように翼状肩甲骨にならないようにすることです。前鋸筋をしっかりと活動させれば翼状肩甲骨になることなくアーサナを行えますが前鋸筋が働かないと翼状肩甲骨になります。参加者に声かけやアライメント修正を行い前鋸筋が活動できるように促しましょう。
前鋸筋がストレッチされるアーサナは肩甲骨を内転させるアーサナです。橋のポーズや東のストレッチがそれに該当します。
まとめ
今回は前鋸筋について解説しました。
前鋸筋は肩関節と体幹の安定化に関わってくる筋肉です。押し出す動作や上肢で身体を支える時に働いてきます
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