では八支則の「制感」について解説してくよ!
他の項目のリンクも貼っておくので見てくださいね!
八支則の三段階目が体位法で瞑想のために身体の歪みを修正しました。四段階目の調気法で呼吸を整え、効果的な瞑想を行うための準備ができました。
次の段階からいよいよ瞑想に入ります。瞑想の最初は制感です。
制感とは
まず最初は制感(プラティヤハーラ)です。制感とは八支則の五段階目にあたり、ここから瞑想に入ります。
制感…文字の通りで感覚を制御することを言います。生き物には感覚(視覚、嗅覚、聴覚、味覚、触覚)があり、その感覚を通じて様々な情報を得ます。
それは生き物が生きてく為に必要であります。視覚を通じて身の回りに外敵がいないか察知し、触覚を通じて皮膚に傷ができたことを知り感染しないように傷の手当てをします。
他もそうですが、感覚があるからこそ生きることができるのです。
しかし、瞑想を行うとなると話は別です。瞑想ではいかに内観、つまり、自分と向き合うかがポイントになりますので五感を通じて得る情報は不必要です。むしろ、無いのが良いのです。
ヨガとは『心の止滅する作用』のことを言いますが、感覚が余計な情報を与えてしまい心を止滅することを妨げてしまいます。五感を通じて得た外界からの情報によって自分自身が支配されてしまうのです。
この五感から通じて得た情報が過剰だったり、負の印象を与えるものであれば「ストレス」になります。
感覚があるから外に向く
例えば、これから瞑想を行おうとする時に何か美味しそうな匂いがしてきました。それは鼻から得た嗅覚による情報です。美味しいそうな匂いにつられて口の中で唾液が出てくるかもしれません。舌が「いつでも食べて良いよ!」と言ってるかもしれませんね。味覚が反応しているのです。
そもそも美味しそうな匂いの食べ物が何か気になって見たくなります。視覚が反応するのです。
こうなると感覚が制御できないことによって内なる自分に眼を向けることができず集中できません。感覚を通じて外は外へと意識がいってしまうのです。
例え話の食べ物くらいならまぁいいかもしれませんが、感覚を通じて入ってくる情報に対して感情が揺さぶられ、不安や怒りなどの負の感情に支配されることもあります。
制感で情報をシャットアウト
そうならない為に外界からの余計な情報をシャットアウトすることで瞑想の世界へ入るのです。
「感覚よ、今は余計な情報を教えてくれなくても良いからね。」と言わんばかりにですね。
よく表現として用いられるのが「自分と感覚を切り離す」という表現です。イメージで言えば、自分自身を卵の殻の中に入れ込むだったり、自分自身という大きな幹から生えている感覚という枝を切り落とすという感じでしょうか。
外界に向きがちな意識を五感の制御によって内なる自分に意識を持っていく
これが八支則のプラティヤハーラになります。五感が制御できたら次の段階、ダーラナに移ります。
制感の実践
制感の実践において、最初に行うのは感覚への意識です。現在、周囲で起こっていることを五感で感じ取った情報や自分の内部で何が起こっているのかを観察します。そして、湧き出てくる感情を拒絶するのではなく、単に受け入れていきます。
五感を通じて、外部世界が私たちに提供する情報を受け入れます。視覚で色と形を観察し、聴覚で周囲の音を聞き、触覚で物質の質感を感じます。嗅覚と味覚は、香りや味を通じて環境との結びつきを深めます。
なので、この匂いは何かな?この音は何かな?いろんな感情が出てくると思うのでありのままを受け入れます。
こうやって感覚への意識を深めることで、自分自身を理解していくのです。
そうすると感覚から入ってくる情報がコントロールできるようになり、自分への意識が置けるようになります。
まとめ
今回は八支則の制感について解説しました!
制感は瞑想の最初の段階で人間の有する五感をコントロールし、余計な情報をシャットアウトします。ここができないと集中することができなくなります!
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